福岡市博多区のさく病院(朔寛(さく・ひろし)院長)で、入院中の男性患者(68)が、血液製剤と取り違えて全身麻酔薬を点滴され、容体が急変し、死亡していたことがわかった。病院はミスを認めて遺族に謝罪し、博多署に報告。同署は業務上過失致死容疑で、病院からカルテなどを押収し、関係者から事情聴取するなど捜査を進めている。 病院によると、男性は今月6日に直腸がんで入院し、13日に人工肛門(こうもん)を取り付ける手術を受けた。手術は成功し、術後の意識ははっきりしていた。 しかし、手術翌日の14日午後、看護師が体調管理のため、血液製剤を点滴で投与しようとした際、過って全身麻酔薬を投与したという。直後に男性がいびきをかき始めたため、付き添っていた家族が不審に思い、近くにいた看護師に連絡。看護師が容体の急変に気づいて医師を呼び、救命措置がとられたが、男性は意識が回復しないまま、22日夜に死亡した。 病院は救命措置をとった段階から、家族にミスを認め、謝罪。男性の死亡後、投薬ミスが引き金になったとして、医師法に基づき、同日中に博多署に報告した。 同病院では、こう |